問:ONF(Open Networking Foundation)が標準化を進めているOpenFlowプロトコルを用いたSDN(Software-Defined Networking)の説明として,適切なものはどれか。

ア.管理ステーションから定期的にネットワーク機器のMIB(Management Information Base)情報を取得して,稼働監視や性能管理を行うためのネットワーク管理手法

イ.データ転送機能をもつネットワーク機器同士が経路情報を交換して,ネットワーク全体のデータ転送経路を決定する方式

ウ.ネットワーク制御機能とデータ転送機能を実装したソフトウェアを,仮想環境で利用するための技術

エ.ネットワーク制御機能とデータ転送機能を論理的に分離し,コントローラと呼ばれるソフトウェアで,データ転送機能をもつネットワーク機器の集中制御を可能とするアーキテクチャ

[この問題の出題歴]
応用情報技術者 R3春期 問35
ST・SA・NW・SM・SC R3春季 問11

正解

解説

SDN(Software-Defined Networking)は、ソフトウェア制御によって物理的なネットワーク構成にとらわれない動的で柔軟なネットワークを実現する技術全般を意味します。

SDNを実現するための技術標準がOpenFlowプロトコルであり、既存のネットワーク機器がもつ制御処理(コントロールプレーン)と転送処理(データプレーン)を分離することで、OpenFlowコントローラが中央集権的に複数のスイッチの転送制御を管理します。OpenFlowではパケットやフレームをフローとして扱い、フローの様々な情報を使って柔軟に転送制御できるようになっています。スイッチはOpenFlowコントローラと通信を行いながら、OpenFlowコントローラから提供されるフローテーブルや直接の転送指示により転送先を判断します。

OpenFlowプロトコル

ア:

管理ステーションから定期的にネットワーク機器のMIB(Management InformationBase)情報を取得して,稼働監視や性能管理を行うためのネットワーク管理手法

SNMP(Simple Network Management Protocol)の説明です。

イ:

データ転送機能をもつネットワーク機器同士が経路情報を交換して,ネットワーク全体のデータ転送経路を決定する方式

従来のルーティングの仕組みです。
ウ:

ネットワーク制御機能とデータ転送機能を実装したソフトウェアを,仮想環境で利用するための技術

ネットワーク仮想化(VNF:Virtual Network Function)の説明です。

エ:

ネットワーク制御機能とデータ転送機能を論理的に分離し,コントローラと呼ばれるソフトウェアで,データ転送機能をもつネットワーク機器の集中制御を可能とするアーキテクチャ

正しい。SDNの説明です。

Last modification:April 28, 2021
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